ホスピス見学

私の取っているセミナーで、「生と死について考える」という内容のものがあります。扱う内容は、主に安楽死尊厳死問題、老化、死の準備教育などについてです。今使っているテキストは『死とどう向き合うか』NHKライブラリー 著:アルフォンス・デーケン。デーケンさんは上智大学教授で日本における死生学の第一人者です。
教授が、実現できるか分からないけど皆でホスピス見学に行きたいと思うと言っていて、色んなホスピスに問い合わせていました。ホスピスを見学させてもらうということ自体なかなかない事で、よほどの例外としては医学生の授業の一環として、ということがあるだけだそうです。なので、「前例がない」等ですぐにはOKが出ず、この度やっとOKが出て実際に見に行くことになりました。
将来医療従事者となるであろう学生*1ホスピスを見学することは、きっと良い経験になることと思います。でも、ホスピス見学について少しいいのかな?と不安に思う部分もあります。同じセミナーで家族をホスピスで看取った経験があるというある女の子は「不謹慎だ!」と憤慨していました。不謹慎、なのかは分かりません。でも、死期が迫った患者が最期を過ごすホスピスは、患者の家族や友人といった身近な人たち以外が軽々しく足を踏み入れていい場所ではないと思います。また、その病院がホスピスであるという事を知らず、死期が迫っていることも家族に教えられずに入院している患者も少なからずいます。そのような場に、医療に関する知識も自覚もない学生たちが行ってもいいのか、と思ってしまうのです。
なんかよく分からなくなってしまった・・・・・・見学に行くということに否定的なわけではありません。ただ今行くのはどうなのかなと思ったりするだけです。でも見学に行くという事実は変わらないので、多くのことを学び取って来たいと思います。(行くのは来週の水曜。)

*1:薬学生たち